群馬県の特徴
草津、伊香保、四万など、温泉で有名な群馬県。
主な産業は、輸送用機械、食料品、業務用機械であり、こんにゃく粉や製糸、亜鉛地金などでは全国で1位の出荷額です。
こんにゃくや下仁田ネギの生産で有名ではありますが、それだけではありません。吾妻地域は高原キャベツで知られ、夏秋なすやキュウリの出荷量は、それぞれ全国1位、と2位となります。
群馬県はうどんでも知られており、水沢うどん、桐生うどん、館林うどんは群馬の三大うどんとなっています。
こんな群馬県には、相続でどのような特徴があるのでしょうか。群馬県の相続事情をより具体的に見ていきましょう。
地価の下落が継続する群馬県
相続で争いの原因になりやすいのは、不動産(土地や家屋)です。不動産は、相続人間であっても簡単には分割できないからです。
そこで、最初に群馬県の2023年の不動産動向について見てみましょう。
群馬県の地価は2023年になっても、土地の価格は全体的に下落傾向ににありますが、下落幅は縮小しています。また、全体では、対前年変動率プラスとなった地点が57地点と、前年45地点から増加しています。
区分 | 年 | 住宅地 | 商業地 | 工業地 | 全用途 |
---|---|---|---|---|---|
対前年平均 | 2023年 | -0.80% | -0.90% | 0.90% | -0.80% |
変動率 | 2022年 | -0.90% | -1.10% | 0.5% | -0.90% |
宅地について
景気の持ち直しや、住宅取得支援施策などによる下支えの効果から、利便性に優れた住環境の良好な市内中心部や、その周辺地域では、地価の改善が見られ、前年には、対前年変動率がプラスとなったのが28地点だったのに対し、2023年には34地点と6地点増えています。
一方で、人口減少や高齢化が一層拡大している地域、山間部などの過疎化が進行している地域では、需要が低迷して下落傾向が継続していますが、マイナスの地点は、193から181へと減少しています。
商業地について
商業地でも、人流の回復などによる景気の持ち直しなどから、下落傾向は、縮小しています。
多目的複合施設の整備などによる周辺環境が改善される兆しや再開発による波及効果の影響から、店舗や事業用地に対する需要も高まり、上昇に転じたのは、9地点から12地点に増えています。また、マイナスの地点も、90から84へと減少しています。
工業地について
コロナ禍を経て、テレワークの普及を背景に、都心からのアクセス良好な地の利を生かした高速交通ネットワークの充実や、自然災害が比較的少ない地理的特性などの理由から、東京圏の企業が本社機能を移転する事例が増加しており、土地需要は強含みとなっています。
そのため工業地では、対前年変動率がマイナスや前年並みの地点はなく、2023年には前年並みの3地点がプラスに転じ、合計で11地点となっています。
群馬県の相続事情
群馬県では、令和3年度に24,304の相続が発生しており、令和3年に前橋家庭裁判所で扱われた相続事件は、218件です。
しかし、「ウチには土地がないから」、「ウチの不動産価値は下落しているから」「それほど多額の財産はないから」などと考えていらっしゃると、後悔することになるかもしれません。相続争いは、遺産の多寡にかかわらず発生するからです。
さらに、群馬県では裁判所で争いになるほどの相続案件が発生していないように見えますが、群馬では、次のように弁護士が偏在しているため、相続争いになると、弁護士探しで思わぬ苦労をするかもしれません。
群馬県の弁護士事情
2023年10月時点ではの群馬弁護士会に在籍する弁護士は次の通り、312名です(※)。
前橋市 | 112 |
---|---|
高崎市 | 141 |
太田市 | 31 |
桐生市 | 9 |
みどり市 | 0 |
伊勢崎市 | 9 |
沼田市 | 2 |
館林市 | 4 |
邑楽町 | 3 |
藤岡市 | 1 |
合計 | 312 |
ご覧の通り、群馬県では、前橋市と高崎市に事務所がある弁護士が8割を超え、弁護士が集中していることがお分かりいただけます。
したがって、この2市以外にお住まいの方は、相続問題を相談する弁護士を探す際に、苦労する可能性があります。
将来きたるべき相続に向けて備えるためや、相続トラブルに対応するためには、「相続に強い弁護士」を見つける必要があります。すべての弁護士が相続に強いわけではないからです。
相続に強い弁護士であれば、これまでの実績に裏付けされたスキルで、遺言書作成を行ってくれたり、遺産分割協議に発展した場合に心強い自分だけの味方になってくれたりします。
いざというときのためにも、遺産分割協議の前には信頼できる相続に強い弁護士を見つけておき、すぐに依頼できるようにしておきましょう。
※【出典】「弁護士を探す」群馬弁護士会
県内の相続問題なら群馬県の弁護士へ
相続に強い弁護士を探す際、まず群馬県民の方の選択肢としては「群馬県の弁護士に依頼するか」「県外の弁護士に依頼するか」があります。
関東で最も弁護士が多く集まっている都市は東京都で、日本の半数近くの弁護士が事務所を開設しています。しかし、東京都は、人口も多く、令和3年には、東京家庭裁判所では、1,585件もの相続事件を扱っています。
東京都内の弁護士事務所には、確実にこの件数を超えるだけの相談が持ち込まれるわけで、日本の中でも実績や経験数が多い弁護士が、一か所に集中していると考えられます。
東京都に在籍する弁護士で群馬県にも対応地域を拡大させている先生は少なくありません。
しかし、だからといって東京都の弁護士に依頼するべきかと言うと、必ずしもそうはいえません。
相続トラブルでも、地価や所得状況など地域によって相続状況が変わる群馬県は、他の地域の弁護士では適切に対応しきれない可能性があります。
親族間で協議が複雑になってくると、何度も対面しなければならない場合もあり、できるだけ弁護士に近くにいてもらったほうが後々便利なこともあります。
そのため、できれば、地域の事情に精通した群馬県内で活躍する弁護士へ依頼することをお勧めします。
当サイトでは、「群馬県の相続に強い弁護士」を厳選してご紹介しています。
ぜひご自身の理想に合う先生を見つけてみてください。
群馬県の裁判所
最後に、群馬県の裁判所の所在と代表の電話番号は、次の通りです。
裁判所名 | 住所 | 電話番号(代表) |
---|---|---|
前橋地方裁判所 | 前橋市大手町3-1-34 | 027-231-4275 |
前橋家庭裁判所 | ||
前橋簡易裁判所 | ||
伊勢崎簡易裁判所 | 伊勢崎市今泉町1-1216-1 | 0270-25-0887 |
前橋家庭裁判所中之条出張所 | 吾妻郡中之条町大字中之条町719-2 | 0279-75-2138 |
中之条簡易裁判所 | ||
前橋家庭裁判所沼田支部 | 沼田市材木町甲150 | 0278-22-2709 |
前橋家庭裁判所沼田支部 | ||
沼田簡易裁判所 | ||
前橋地方裁判所太田支部 | 太田市浜町17-5 | 0276-45-7751 |
前橋家庭裁判所太田支部 | ||
太田簡易裁判所 | ||
館林簡易裁判所 | 館林市仲町2-36 | 0276-72-3011 |
前橋地方裁判所桐生支部 | 桐生市相生町2-371-5 | 0277-53-2391 |
前橋家庭裁判所桐生支部 | ||
桐生簡易裁判所 | ||
前橋地方裁判所高崎支部 | 高崎市高松町26-2 | 027-322-3541 |
前橋地方裁判所高崎支部 | ||
高崎簡易裁判所 | ||
藤岡簡易裁判所 | 藤岡市藤岡812-4 | 0274-22-0279 |
群馬富岡簡易裁判所 | 富岡市富岡1383-1 | 0274-62-2258 |