熊本県で国際相続に対応している弁護士

熊本県の特徴

熊本県は、九州地方の中央部に位置しています。東部には阿蘇山をはじめとする山々がそびえ立ち、西部は八代海や有明海に面しており、山と海のある美しい自然の景観が広がっています。

温暖ではあるものの、寒暖の差が激しいのが特徴で、その気候や自然を活かした農業が盛んであり、トマトや、い草、スイカなどの生産量は全国一位を誇っています。

観光では、熊本城、阿蘇ファームランド、阿蘇カドリー・ドミニオン、黒川温泉、水前寺成趣園などが有名です。 最近では、熊本県のマスコットキャラクターであるゆるキャラ、くまモンが全国で人気を集めており、愛らしいくまモンに会いに訪れる観光客も多く、活気に溢れています。

ここでは、そんな熊本県の相続事情について考えてみます。

熊本県の相続事情

令和3年度に熊本県で発生した相続は、22,093件で、同年熊本家庭裁判所で扱った遺産分割事件は、216件*です。

他方、全国で発生した相続は、1,439,856件で、全国の家庭裁判所が扱った遺産分割事件は、13,477件*です。

熊本県では、全国平均と比べると、相続が裁判沙汰になるほど争いになる確率が、確率が若干高いことが分かります。

特に、遺産に実家などの不動産が含まれていると、遺産の価値に占める割合が高い一方、分割が難しく、相続が争いになりやすい傾向にあります。

そこで、次に、熊本県の不動産事情について見ていきます。

*【出典】「令和3年司法統計年報 3家事編」62頁 第44表 遺産分割事件数―終局区分別―家庭裁判所別｜裁判所

熊本県の地価事情

下表は、熊本県と全国の地価の対前年平均変動率を比較したものです。

【出典】「令和5年熊本県地価調査概要」5頁「全国との比較 対前年平均変動率」｜熊本県

半導体受託生産の世界最大手であるTSMCが進出する影響で、菊陽町の住宅地の対前年平均変動率は、2022年には大きく上昇しましたが、2023年には、7.7%から12.8%へと上昇幅が増加しています。

上昇地点も、2022年が113地点で合ったのに対して、132地点と増えています。商業地においても、TSMC進出の影響は大きく、2023年には、上昇幅が増えています。

ただし、熊本県で最も地価が高いのは、県庁所在地である熊本市です。 熊本市の中でも、新屋敷は、市内の中心にあり、市街地へのアクセスも良く、生活するのに便利であるにもかかわらず、閑静な街並みが広がり、豪邸も多く、富裕層が多く集まっていると思われます。 熊本城に近い京町も、環境が良く、富裕層に人気のある住宅街として知られています。

熊本市以外では、特に目立って地価の高い市町村はないため、熊本県の地価の高いエリアは、熊本市に一極集中していると言っても過言ではないかもしれません。

しかし、不動産を所有していなからといって、相続争いは無縁なものではありません。相続争いは、遺産の多寡にかかわらず発生します。

令和4年の司法統計年報によれば、全国の遺産分割事件のうち認容・調停成立件数6,857件のうちで、1,000万円以下の事案が2,296件と全体の33.4%、5,000万円以下の件数を合わせると、5,231件と全体の76.3%を占めているのです*。

相続が争いになってしまえば、裁判手続きに訴えなければなりません。

*【出典】「令和4年司法統計年報 3家事編」66頁「第52表遺産分割事件のうち認容・調停成立件数」｜裁判所

熊本県の弁護士事情

それでは、熊本県の弁護士事情はどうなっているのでしょうか。

熊本弁護士会には、2023年12月現在、以下の通り、284名の弁護士が所属しています。

【出典】「弁護士情報検索」｜日本弁護士連合会

ご覧の通り、全体の8割以上の弁護士が熊本市で活動しており、ご自宅近くに弁護士が全くいない環境にある方も珍しくないでしょう。

そのような場合には、近隣の市町村までエリアを広げて探した方が良いでしょう。 特に、人口が多く、最も栄えている熊本市であれば、相続問題が得意な弁護士が見つかる可能性が格段に高くなります。

相続問題が心配な場合は、お早めに相続問題に強い弁護士を探して相談してみることをお勧めします。

熊本県の裁判所

最後に、以下は、熊本県の裁判所所在地の一覧です。