宮崎県の相続はどのようになっているのでしょうか。
宮崎県は、九州地方の東南部に位置しており、人口は約1,081,400人で(2018年4月現在)、全国で36番目に人口が多い都道府県です。
温暖な気候を活かした農業が盛んであり、農業算出額は全国トップクラスです。 中でも、果物の栽培に適しており、きんかん、日向夏の収穫量は日本一を誇ります。 宮崎県産マンゴー「太陽のたまご」も有名ですね。
また、高千穂峡、鵜戸神宮、青島神社、フローランテ宮崎など景観の良い観光地が多く、毎年大勢の人々が訪れ賑わいを見せています。
このような宮崎県には、宮崎地方・家庭裁判所、宮崎地方・家庭裁判所日南支部、宮崎地方・家庭裁判所都城支部、宮崎地方・家庭裁判所延岡支部などの裁判所があります。
宮崎県の平成27年の課税割合は3.15%で全国第44位と、人口の多さのランキングを考えると非常に低い方の順位であり、全国平均である7.99%も大幅に下回っているため、相続争いは発生しにくい方の都道府県であると言えるでしょう。
しかし、前年の平成26年の課税割合は、わずか1.72%でしかなかったため、1年間で1.43%も増加しており、相続争いの件数は少ないといっても、その数はこれから先、確実に増加していくものと推測されます。
その背景には、平成27年に実施された大規模な税制改正の影響があり、これにより、それまで地方都市においては「相続」は富裕層のみが心配するような問題でしたが、今では、誰の身にも起こりうる身近な問題となりました。
課税割合の順位が低いからといって安心してはいられない時代となったのです。 万が一、相続問題が拗れてしまい、相続争いにまで発展してしまった場合は、上記の裁判所に遺産相続調停の申し立てをすることになります。
地価と富裕層
次に、宮崎県の地価と富裕層の状況を見てみましょう。
宮崎県で最も地価が高いのは、県庁所在地である宮崎市です。 宮崎市の中でも、橘通周辺のエリアは、宮崎駅、繁華街、宮崎市役所、宮崎県庁などが近く、生活するのに便利であるため、富裕層が多く住む地域として知られています。
また、西池は、西池小学校があり、宮崎大学付属小・中学校や、宮崎公立大学も近い文教地区であり、子育て中の裕福な家庭に好まれているエリアです。
近年、特に人気が出てきたのは、花山手地区で、市街地の近くにありながらも、大坪池公園など緑や自然も多く、地価の上昇が見られます。
その他では、延岡市の地価が高めとなっています。 延岡市は、宮崎市のようにあきらかに高級住宅が多い地域は見られないものの、イオン延岡ショッピングセンターがあり、付近には大瀬川が流れる永池町は、自然豊かでありながら、買い物をするにも便利であり、地価が高く人気のあるエリアとなっています。
また、延岡駅周辺も、交通の便が良く栄えているため、裕福な家庭が多く暮らしています。 もし、宮崎市の地価の高い地域や、延岡市の駅周辺などに一軒家を所有しているような場合、相続税が発生する可能性は高くなるでしょう。
それ以外の市町村では、特に地価が高い地域は見られないため、相続に関する心配はあまりする必要が無いかとは思います。
しかし、たとえ地価の高い地域に住んでいなくとも、相続問題は誰にでも、そしてどのような家庭においても起こりうるものという意識を持っておけば、いざと言う時に慌てなくて済みますし、相続争いが起きてしまう前に対処ができるため、相続を身近なものとして捉えておくことが重要です。
宮崎県の弁護士事情
それでは宮崎県の弁護士事情はどうなっているのでしょうか。
宮崎県には、宮崎市に宮崎県弁護士会があり、その会員数は139名(2018年4月1日現在)となっています。 また、日向市、小林市、都城市、日南市に法律相談センターを設けています。
このように、宮崎県弁護士会は、各地域のフォローに力を入れているため、弁護士探しに苦労することはあまりないかもしれません。 しかし、お住まいの市町村によっては、自宅近くに弁護士が全くいないことも珍しくないでしょう。
また、自宅近くの弁護士が、相続問題を得意としているとは限りません。 弁護士によって、得意分野と不得意分野があるのです。
そのような場合は、近隣の市町村までエリアを拡大して探すのが望ましいでしょう。 特に、弁護士会の所在地である宮崎市には、104名もの弁護士がいるため、宮崎市まで足を伸ばせば、相続問題に強い弁護士が見つかる可能性は非常に高くなります。 たとえ自宅からの距離は離れていて面倒だとしても、良い弁護士を見つけることこそが相続争いの早期解決に繋がるため、結果的には「近道」となるのです。
地価の高い宮崎市や延岡市に一軒家を所有しているなど、相続問題が心配な場合は、お早めに弁護士を探してみることをお勧めします。