相続弁護士相談解決事例① 遺産分割協議で寄与分を主張された

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赤い羽根

よくある相続トラブルと、解決事例についてシリーズで紹介します。第1回目は「遺産分割協議で、他の相続人から寄与分を主張された」ケースについてです。相続トラブルとしては典型的な事例です。

事例「兄が事業を継いだ際に、寄与分を主張」

実際に寄与分を主張して、相続トラブルになった事例について見ていきます。最終的には相続弁護士の介入で、円満解決となりました。

相続開始時点の状況

被相続人は事業を営んでいましたが、不慮の事故により亡くなりました。相続人は被相続人の配偶者と、息子2人の合計3人です。
配偶者は専業主婦で、兄は被相続人の事業に従事していました。しかし、弟は被相続人の事業には従事していません。

相続財産は住宅や土地などの不動産や、動産など約1億4,000万円です。したがって、通常であれば配偶者が7,000万円を受け取り、息子2人が3,500万円ずつ受け取ることになります。

兄の寄与分の主張内容

兄は遺産分割協議にて「被相続人の財産形成に貢献した」として、寄与分を主張しました。配偶者も弟も、兄が被相続人の事業に従事していたのは知っています。しかし、弟は「寄与分は認められない」と反論をしました。

弟の寄与分への反論内容

弟の主張内容は「法定相続分通りに分けるべきだ」とするものです。この兄弟の意見のぶつかり合いによって、遺産分割協議はまとまりがつかなくなってしまいました。

相続弁護士の介入で円満解決

遺産分割協議が難航を示しはじめたため、配偶者は相続弁護士に依頼をしました。相続弁護士の介入で、まず「寄与分が認められるか」の要件確認が進められました。

兄が被相続人の事業に従事していたことは、配偶者も弟も周知の事実です。したがって、寄与分が認められることになりました。

また、寄与分の貢献度合いは話し合いにより、1割分を認めることとしました。本来の相続分は配偶者が50%、兄が25%、弟が25%ですが、兄の相続分を10%増やし、配偶者と弟の相続分からそれぞれ5%ずつ減らします。つまり、配偶者が45%、兄が35%、弟が20%です。これによって、遺産分割協議で話し合いがまとまりました。

まとめ

今回のケースでは配偶者も弟も、兄が貢献していたことを知っていたためにすぐに話がまとまりました。ただし、弁護士の介入当初は、相続人間で感情論をぶつけ合っているだけで、話し合いができる状況ではありませんでした。相続弁護士が介入したことで、理性的に話し合いができたケースと言えます。

遺産分割で寄与分を主張されるケース

事例以外に、遺産分割協議にて寄与分を主張されるケースとしては、例えば以下のようなパターンがあります。

・被相続人の事業に従事した
・被相続人の事業に金銭的な協力を提供した
・被相続人の介護をした

このように被相続人に対して一定の功績をしたとして、相続人が「寄与分」を主張します。遺産分割協議では、相続人全員の合意のもとに「遺産分割協議書」を作成する必要があります。したがって、「寄与分」を主張されると、話し合いに折り合いがつかなくなり、長期化する傾向があります。

寄与分とは?

寄与分とは被相続人の財産形成などに貢献した相続人が、貢献度合いに応じて、遺産を多く受け取れる制度のことです。

民法904条の2に、寄与分に該当する人があげられています。

・労務の提供をした者
・財務の提供をした者
・療養看護をした者
・その他特別な働きをした者

寄与分が認められる3つの要件

寄与分が認められるかは、以下の3つの要件を満たす必要があります。

・共同相続人による寄与行為であること
・寄与行為が特別な寄与に該当すること
・寄与行為と財産形成に因果関係があること

これら3つの要件を満たしていることで、ようやく寄与分が認められます。したがって、「寄与分」を主張する場合には、協議や調停で説明する必要があります。

寄与分を証明する手続き

寄与分を受けるには、すべての相続人が寄与分を受ける人の要件を認める必要があります。まずは協議にて主張することになりますが、話し合いでまとまらなければ調停手続きを取る必要があります。

しかし、調停では「いつから貢献していたのか?(継続性)」「貢献による対価を得ていないか?(無償性)」「どのくらい従事していたか?(専従性)」などを証明しなければなりません。したがって、調停で寄与分を受けるには時間がかかることを知っておくべきです。

寄与分で相続トラブルが起きたら弁護士へ!

遺産分割協議で寄与分を主張されたトラブル事例について見てきましたがいかがでしょうか。寄与分は貢献した人に認められた制度であり、貢献したと思う人は主張すべきです。しかし、他の相続人から理解されないこともあります。その結果、話し合いがまとまらないこともあるでしょう。ある人に寄与分があることをお互いに頭では理解していても、どこかで感情的なしこりがあると、素直に認められずぶつかってしまうこともあるものです。

こうした事態を避けるためにも、寄与分で相続トラブルが起きたら弁護士に相談をすると良いでしょう。

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