富山県の概要
富山県は、北陸三県と言われる富山県・石川県・福井県の中で東に位置し、2015年に開業した北陸新幹線では、北陸三県の中では最も東京に近く、まさに北陸の玄関口とも言える県です。
県庁所在地は富山市で、県全体の人口は約107万人(平成30年1月現在)です。
富山湾での漁業では、ホタルイカやブリ、シロエビ、ノドグロ(アカムツ)といった富山ならではの海産物が豊富に獲れ、立山連峰からの豊富な水源を生かした工業ではYKKや三協立山など世界的な企業が発展しました。
観光も大変さかんで、特に黒部・立山アルペンルートや世界文化遺産に登録されている白川郷・五箇山の合掌造り集落は、国内外の観光客に人気があります。
富山県で相続問題に困った場合の相談先
相続で困った場合は、相続問題に詳しい弁護士に相談するのが有効です。
富山県弁護士会
ホームページなどで検索することもできますが、富山県では富山県弁護士会に問い合わせることもできます。
富山県弁護士会は、富山県内に法律事務所を置いているすべての弁護士、弁護士法人が会員となっています。
会員数は2018年4月現在で125名で、相続問題や遺言について、予約制で無料の法律相談を行っています。
富山市にあるので、遠くて行くことが難しい人には最寄りの弁護士を紹介したり、高齢者の方に向けて無料の電話相談や有料の出張相談なども受け付けたりしています。
法テラス
また、法テラスという国の法律相談窓口を利用することもできます。
法テラスとは、「日本司法支援センター」の愛称で、相続はもちろんあらゆる法的トラブルについて情報を提供したり、弁護士を紹介したりしています。
富山県の法テラスの事務所は、富山市と魚津市にあるほか、電話やホームページからのメール相談も受け付けています。
市町村役場の弁護士による法律相談
他にも、富山市役所など市町村役場では定期的に弁護士による法律相談を開設していることがありますので、お住まいの市町村の役場に問い合わせてみるのもよいでしょう。
一口に弁護士といっても得意分野がありますので、相続問題に詳しい弁護士を選ぶ必要があります。
また、住んでいる土地の特色や土地柄が影響しやすい相続問題などは、やはり地元の弁護士が精通していると考え良いでしょう。
公的機関の開設する無料の法律相談や、弁護士事務所では初回相談が無料という所も多いので、そういった機会を利用して、自分の相続問題に合った弁護士を見つけるのが有効と言えます。
また、相続問題は身近な上にこじれると解決に時間がかかってしまうことが多いので、早めに法律のプロである弁護士に相談することも必要です。
富山県の裁判所
相続でトラブルになった場合は、家庭裁判所に調停や訴訟を起こします。
富山県の場合は、富山市にある富山家庭裁判所、魚津支部、高岡支部、富山家庭裁判所砺波出張所があります。
課税割合からみる富山県の相続事情
富山県の相続を見る上で、気になる数字があります。
平成27年に課税割合が6.9%に急上昇
平成27年に税法が改正され、基礎控除が引き下げられることになりました。
基礎控除が引き下げられるとどうなったかと言えば、今まで課税対象でなかった分まで課税対象になってしまったというのが大きな変化です。
富山県は、平成26年まで課税割合が2.9%で全国第29位だったものが、税法改正が行われた翌平成27年には、課税割合が6.9%に上昇、全国では第17位に一気に順位を上げています。
課税の対象は様々ありますが、例えば、富山県の地価は全国的にみてもそれほど高くはありません。
しかし、富山県は、貯蓄率は全国第10位(平成28年現在)、持家率は全国1位(平成29年現在)で、これらの数字より、税法改正以前は課税対象とならなかった貯蓄や財産が、改正により課税対象になってしまったという推察もできます。
相続税の課税割合は低い
また、基礎控除とともに相続税も平成27年に大幅改正され、改正前と比べると全国的には約2倍に課税割合が上昇しました。
富山県の相続税に関する課税割合を見てみると、平成27年は6.5%、平成28年は6.9%です。
平成28年の相続税の課税割合は、全国平均で8.1%となっており、富山県は全国平均より低い値になっています。
相続税の課税割合には、地価が大きく影響すると言われます。相続する中身が、土地や家屋などの不動産が多いためです。
よって、富山県は地価が低いため、相続税の課税割合も低いと考えられます。
今後の相続問題
富山県は前述の通り、持家率は全国第1位、他にも持家面積や同居率、共働き率も高くなっています。
貯蓄等の金融財産に対する課税が上がり、持家や同居により不動産は必ずと言って良いほど相続に含まれるという状況で、相続ではどういった問題が考えられるでしょうか。
生前贈与等により相続税をどう節税するか、家のローンなど負の財産の相続を減らすにはどの様な対策があるか、高齢化により誰に相続するべきかなど、富山県は全国的にみて相続税の課税割合が低くても、考えなければならない問題はどの家庭にも噴出する可能性があると言えます。