和歌山県は、日本最大の半島である紀伊半島の西側に位置する、近畿地方の県の一つです。
県の東側は、三重県・大阪府・奈良県に隣接しており、大阪市内中心地から和歌山市内までは、電車でわずか1時間ほどの近さです。 西側は瀬戸内海を隔てて兵庫県・徳島県に隣接しています。 県南部は標高1,000メートル級の山々が連なる紀伊山地を有しており、太古より山岳信仰が盛んで、高野山では平安時代に空海(弘法大師)が真言宗の聖地を開いています。山内の寺院や建造物、修験道は、2004年に「紀伊山地の霊場と参詣道」としてユネスコの世界遺産に登録されました。
和歌山県の人口は、2017年12月時点で948,260人となっています。 2010年8月から人口が100万人を割っており、これは近畿地方の2府4県のうち唯一です。
県内の市町村もほとんどが減少の一途をたどる中、岩出市のみ、和歌山市や大阪府南部からの転入者が多く、県内で唯一自然増をしています。
「果樹王国」と呼ばれるほど果物の栽培が盛んで、本州の最南端に位置し温暖な気候であることが起因しています。 中でも全国一位の生産量を誇るのは、みかん・はっさく・柿・梅など、二位のものは伊予かん・ネーブルオレンジ・スモモなどで、柑橘類が多くなっています。
また、和歌山県沖には黒潮があるため漁業も盛んで、那智勝浦町にある勝浦漁港は、日本でも有数のマグロの漁業基地となっています。 那智勝浦町は温泉地としても有名で、他に西牟婁郡白浜町も、温泉やアドベンチャーワールドといったテーマパークも観光の目玉となっています。
和歌山市には大阪方面からの日帰りレジャー客が多いので、日帰り温泉や果樹園などが豊富にあります。 和歌山県は、こういった温泉やレジャー施設の他にも、前述の「紀伊山地の霊場と参詣道」への社寺参拝には世界中から観光客が集まり、大きな観光資源となっています。
このような和歌山県には、和歌山地方・家庭裁判所、和歌山地方・家庭裁判所田辺支部、和歌山地方・家庭裁判所御坊支部、和歌山地方・家庭裁判所新宮支部、和歌山家庭裁判所妙寺出張所があります。
和歌山県の相続税の課税割合は、平成27年は6.3%、翌28年は6.4%とほぼ横ばいの状況です。全国平均で平成27年は8.0%、28年は8.1%ですので、全国平均よりも低く、近畿地方の2府4県中でも最下位となっています。
加えて、平成27年の持家率は全国6位と上位にある一方で、空き家比率は全国3位というデータがあります。 空き家が増える原因はいくつかありますが、持家率が高いことからわかることは、新しく世帯を持った時の新築指向が強かったり、高齢化によって長く親が住んだ家を処分しきれなかったり税金対策のために取り壊さずにそのままにしておいたりしていることが考えられます。
相続が発生すると、その大半を不動産が占めるケースが多くあります。 相続というと裕福な層による遺産分割などの問題が浮かびますが、富裕層でなくとも、不動産をどう分割するか、誰が相続するか、また処分の仕方などで被相続人の間でもめ事になることもあります。 よって相続問題は、決して他人事ではないということです。
相続問題が起こり、被相続人の間で話し合いがこじれてしまった様な場合は、上記の裁判所に遺産相続調停の申し立てをすることになります。
地価と富裕層
次に、和歌山県の地価と富裕層の状況を見てみましょう。
和歌山県で最も地価が高いのは、県庁所在地である和歌山市です。 和歌山市内で最も地価が高いのは、友田町5丁目ですが、ここは和歌山駅前の近鉄百貨店和歌山店周辺となっています。
富裕層が住む高級マンションや住宅街なども和歌山駅の東側や南側に多くあり、匠町、東鍛冶屋町、小人町、西長町、毛革屋丁、湊通丁北などが、富裕層のなかでも更に上位クラスの住宅が多くあるとされています。
和歌山駅から少し離れていても、東高松、新高町も幼稚園や学校、病院などが多く生活に便利な施設が充実しているため、古くから富裕層が住宅街を築いています。
人口の減少は続いているものの、地価は横ばいもしくは上昇傾向にあり、和歌山市内で分譲の高級マンションや一軒家等の不動産を所有している場合、相続税が発生する可能性が出て来ます。 よって、前述の通り相続は決して他人事ではありません。 相続の話し合いがこじれて調停や裁判まで発展してしまうと、解決までに多くの費用や労力がかかります。
相続はなるべく早く解決すべき問題であり、また相続争い防止や相続税の節税についても、相続が発生する前、つまり生前より対策をとるべき問題なのです。
和歌山県の弁護士事情
和歌山県の弁護士事情はどのようになっているのでしょうか。
和歌山県には、和歌山市に和歌山県弁護士会があり、平成30年4月現在の会員数は146名となっています。
地域別の弁護士数は、和歌山市で126名、橋本市で4名、御坊市で2名、田辺市で10名、新宮市で4名の弁護士が、事務所を開設しています。
弁護士がいない市町村もあるため、和歌山県弁護士会では、橋本市に紀北法律センター、那智勝浦町に紀南法律センター、御坊市に御坊・日高常設法律相談所、牟婁郡串本町に串本法律相談センターを設けています。 他にも、和歌山県弁護士会では無料の電話相談なども行っています。
弁護士にも得意分野はありますし、その土地ならではの問題や地価に詳しい方が、解決しやすい場合もあります。 相続に関する相談は、やはり相続問題に精通する弁護士に、早期に相談するのがベストでしょう。 電話相談や実際に弁護士と対面して、自分の状況にあった弁護士を探してみるのがよいでしょう。