石川県の概要
石川県の相続はどのようになっているのでしょうか。
石川県は、北陸地方の中央部に位置しており、人口は約1,142,600人で(2018年4月現在)、全国で34番目に人口が多い都道府県です。
戦災の影響を受けることなく残された古き良き街並みが特徴で、多くの武家屋敷が現存しています。
そのため、国内はもちろん、海外の方からも人気のある観光地となっており、日本三名園の一つである兼六園をはじめ、金沢城公園、ひがし茶屋街など、日本の美や雅さを感じることの出来るスポットには、毎年大勢の人々が訪れ賑わいをみせています。
また、伝統工芸である輪島塗、金沢箔、加賀友禅、九谷焼なども有名ですね。
裁判所
このような石川県には、金沢地方・家庭裁判所、金沢地方・家庭裁判所小松支部、金沢地方・家庭裁判所七尾支部、金沢地方・家庭裁判所輪島支部などの裁判所があります。
課税割合
石川県の平成27年の課税割合は6.52%で全国第22位と、人口の多さの割には上位の方であり、全国平均である7.99%にも迫る勢いであるため、相続争いが発生しやすい方の都道府県であると言ってもよいかと思われます。
また、前年の平成26年の課税割合は、3.71%でしかなかったため、1年間で2.81%も増加しており、相続争いの件数も、これから先、着実に増えていくものと予想されます。
平成26年から平成27年の1年間で、これほどまでに課税割合が増加した大きな原因として、平成27年に実施された大規模な税制改正の影響が考えられるでしょう。
これにより、東京都、愛知県、神奈川県などの人口の多い大都市在住の人々や、裕福な家庭だけの問題であると思われていた相続は、今や、地方都市に住んでいるどのような層の家庭においても起こりうる、誰にとっても身近な問題となったのです。
相続問題がこじれてしまい、万が一相続争いにまで発展してしまった場合は、上記の裁判所に遺産相続調停の申し立てをすることになります。
地価と富裕層
次に、石川県の地価と富裕層の状況を見てみましょう。
石川県で最も地価が高いのは、県庁所在地である金沢市です。
金沢市
金沢市の中でも、太陽が丘は、市の中心部から多少距離はあるものの、それゆえに喧騒から離れた緑あふれる広い土地が富裕層に人気があり、高級住宅が連なっています。
また、香林坊は、金沢市役所や兼六園にも近い立地の良さや、繁華街も近く商業施設も充実していることから、高級マンションが立ち並ぶ地域となっています。
野々市市
その他では、野々市市の地価が高めとなっています。 野々市市は、金沢市に隣接しており、金沢市のベッドタウンとして機能しているため、地価が高いものと推測されます。 金沢市のように、高級住宅が集まっているような地域はないものの、自然に囲まれたのどかな地で暮らしたいという裕福な人々に人気があります。
もし、金沢市や野々市市に一軒家やマンションを所有者していた場合、相続税が発生する可能性は高いと考えて良いでしょう。 それ以外の市町村では、目立って地価が高いような地域は見られないため、相続に関する心配はそこまでする必要はないかもしれません。
相続はどの家庭でも起こりうる
しかし、平成27年の税制改正以来、相続はどのような家庭においても起こりうる可能性があり、他人事といってはいられない問題となったのです。 特に石川県はその傾向が顕著であることは、前述の課税割合からも読み取れるでしょう。 財産の多い少ないは関係なく、相続が発生すると争いは避けられないものなので、いざという時に備え、相続を身近な問題として捉えておくことが重要です。
石川県の弁護士事情
それでは、石川県の弁護士事情はどうなっているのでしょうか。
金沢弁護士会
石川県には、金沢市に金沢弁護士会があり、その会員数は174名(2018年4月現在)となっています。 また、小松市、七尾市、珠州市、能登町に法律相談センターを設けています。
このように、石川県では各地に手広く法律相談センターを設置しているため、弁護士探しに苦労することはあまり無いかもしれません。
市町村により自宅近くに弁護士が全くいない
しかし、お住まいの市町村によっては、自宅近くに弁護士が全くいないということも有り得るでしょう。
そのような場合は、近隣の市町村までエリアを拡大し、相続問題を得意とする弁護士を探すべきです。
特に、自宅からの距離は遠くなってしまっても、金沢弁護士会の本部のある金沢市周辺まで足を伸ばせば、良い弁護士が見つかる可能性は高くなります。
良い弁護士が見つかれば、相続争いの早期解決に繋がることでしょう。
地価の高い金沢市や野々市市に一軒家を所有しているなど、相続問題が心配な場合は、お早めに相続問題を得意とする弁護士を探してみることをお勧めします。