成年後見人に資格って必要?後見人、保佐人、補助人の違いを教えて!

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この記事では、成年後見に関するよくある質問4つを紹介します。

Q.成年後見人って誰がなれるの?資格は必要?
Q.後見人、保佐人、補助人ってなにが違うの? 私の父(母)は具体的にどのレベル?
Q.「同意権」と「代理権」について教えて下さい
Q.任意後見と法定後見の違いって何?デメリットが大きいのはどちら?

成年後見人になるには。親族・法人に資格は必要か?

Q.成年後見人になるには、どうすれば良いんでしょ?親族ではダメですか?

成年後見人の申立てにおいて、その申立書に後見人の候補者を記入する事になります。

成年後見人は認知症や痴呆にかかった方の身の回りの世話や財産管理をすることが目的ですので、基本的には家族など親族・近親者が行なうのが一般的です。

なお、後見人になるために特別な資格や人との能力の違いは一切必要ありません。成年後見人になれる人は原則的には誰でもいいのです。

ただし、他人の財産管理をするわけですから、以下の欠格事由に当てはまる場合は、法律上、後見人になれません。

【後見人になれない人・資格のない人】
1:未成年者
2:以前に後見人などを解任された履歴がある人
3:破産者
4:本人に対して訴訟を起こした者やその配偶者、直系血族
5:行方が分からない人

これらに該当しなければ、法人でも後見人になる事が可能です。

なお、法定後見の場合、後見人を決めるのはあくまで家庭裁判所ですから、候補者として記入した人が必ずしも選任されるとは限りません。

そのため、資格などとは関係なく裁判所の判断によっては後見人候補者名簿などに登録のある弁護士、司法書士、行政書士、社会福祉士などが選任される場合もあり得ます

社会福祉士でも仕事OK?弁護士?行政書士?司法書士?

Q.社会福祉士でも財産管理していいの?

先ほども言ったように、欠格事由に該当していなければ、社会福祉士の資格をもつ人でもなる事は可能です。成年後見人になれる人は社会福祉士だからといってどうこうということにはなりません。そもそもこの質問自体がちょっとこの制度を理解できていない可能性があるので、もう一度整理します。

そもそも成年後見の申立てに当たっては、後見人候補者を申立人の意思によって何人か記載できます。これについては一般的には家族か家族が相談している弁護士などの専門家を書くのが一般的です。

ですから、候補者に親しい社会福祉士の資格がある人を書くのも自由です。また、後見人には一定の費用・報酬が必要となります

要は欠格事由にさえ該当していなければ、社会福祉士の仕事でも介護士でも看護師でもだれでも関係ありません

ただ、決定するのはあくまで家庭裁判所(家裁)です。
家庭裁判所が後見人に相応しくないと考えれば、家庭裁判所が独自に弁護士などの専門家を選定し選任するだけです。

後見人、保佐人、 補助人の違い

Q.被後見人、被保佐人、被補助人は何が違うのか?

これらは対象となる人の判断能力に応じて変わってきます。そして、これらの人を保護する人をそれぞれ、後見人、保佐人、補助人と呼びます。

・被後見人:判断能力が全くない人 → 保護者:後見人
・被保佐人:判断能力が特に不十分な人 → 保護者:保佐人
・被補助人:判断能力が不十分な人 → 保護者:補助人

いずれについても本人又は本人以外の家族による申立てが可能ですが、被補助人についてだけは申立てにあたって「本人の同意」が必要となります。

申立書の書式自体はどれも違いはなく同じですが、後見、保佐、補助のいずれかにチェックを入れます。ただし、後見と保佐については医師による精神鑑定などが必要となるため、その結果によっては希望しているものとは違うカテゴリが認定される場合はあります。

同意権や代理権はどうなっているの?

Q.重要な同意権と代理権って何?

制限行為能力者の保護者の権限として注意が必要なのは「同意権」です。

【用語】同意権
本人が何かの行為をしようとするときに同意したり、同意をしていないことを本人が勝手に行った場合にその行為を取り消すことができる権利のこと。

後見人についてだけは、この同意権がありません。というのも、被後見人については、後見人の同意の有無に関係なく、日常生活の行為以外の行為については取り消すことが可能なのです。

ですから、後見人が同意しようがしまいが、結論に影響がありません。そのため、後見人には同意権がないのです。

その反対に、後見人には「代理権」が与えられているので、すべての法律行為について代理人となることができます。

これに対し、保佐人と補助人は本人が同意した行為についてのみ代理権を有することとなります。

【用語】代理権
本人の代わりに法律行為を行う権利のこと。

本人 保護者 同意権 代理権 取消権・追認権
成年被後見人 成年後見人 ×
被保佐人 保佐人 △※
被補助人 補助人 △※

※本人の同意が必要

法定後見制度と任意後見制度の違いとは

Q.法定後見制度ってのと任意後見制度があると聞いたけど、どこが違うの?

法定後見とは、本人またはその家族などが家庭裁判所に申立てを行ない手続きをし、それに基づき後見人や保佐人、補助人(以下で詳しく解説します)が選任される制度のことを言います。

これに対し、任意後見とは本人が「自らの意思」で任意後見人を選任し、任意後見契約を結ぶ事によって成立する手続きの事を言います。

分かりやすく言うと、任意後見は本人が「まだ認知症や痴呆にかかるまえに」、予め自分が信用できる人に、将来自分が正常な判断能力を失った際に、自分に代わって身の回りの世話や財産管理を任せる手続きや契約を結ぶ、言わば「事前対策」としての役割があります。

法定後見の場合は本人が既に判断能力を失っている状況においてする手続きであり、こちらは「事後措置」という側面があります。デメリット感が強いですね。

自分自身の意思によって後見人を選任したいというメリットを享受したい場合は、予め任意後見契約を公正証書で結んで手続きをしておく事をおすすめします。また親族や弁護士などの後見人に渡す報酬や費用ももちろん用意しておきましょう。そして仕事を開始してもらいます!

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