遺産分割協議書の作成にかかる費用|自分で作る?専門家に依頼する?

★ お気に入りに追加
kyougisyo hiyou

相続人同士で遺産分割について話し合った結果を記す、遺産分割協議書。

「遺産分割協議書を作成するのにどのくらい費用がかかるんだろう?」

費用について、そんな疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、遺産分割協議書を自分で作成した場合と、専門家に依頼した場合にかかる費用についてご紹介します。

1.遺産分割協議書について

はじめに、そもそも遺産分割協議書とは何か、また、遺産分割協議書は本当に作らなければならないのかについて解説していきます。

1-1.遺産分割協議書とは

遺産分割協議書とは、遺産分割協議の結果合意された、「誰が何をどのくらい相続するか」について書類に記したものです。

遺産分割協議書自体の詳細については、以下の記事をお読みください。

関連記事
遺産分割協議書とは?何に使うのか?活用方法を解説
「遺産分割協議書なんて面倒くさい…書かなくてもいいんじゃない?」と思われる方も多いかもしれません。しかし、遺産分割協…[続きを読む]

遺産分割協議書は、必ずしも作ることが法律上義務付けられているわけではありませんが、作るべきです。その理由をご説明します。

1-2.遺産分割協議書を作ったほうがいい理由

紛争が蒸し返されるおそれがあるから

協議書を作成せずに口約束で済ませてしまうと、後になって他の相続人から不満が出て、協議は無効だと言われかねません。
せっかく労力を費やして決着をつけたのに、協議をやり直させられたら嫌ですよね。

しかし、遺産分割協議書という契約書にすることで、「これで遺産分割は終了した」という相続人間の相互の意思確認になります。

後から紛争が蒸し返されるのを防ぐことができるのです。

相続手続きの中で必要になることがあるから

また、実務の面でも遺産分割協議書が必要になることがあります。

財産を相続するとき、預貯金や不動産などの名義変更で、銀行や法務局で必要書類として遺産分割協議書の提出を求められます。
銀行口座は名義変更しなければ使えませんし、家や土地などの不動産は移転登記をしなければ対外的に所有権を主張できません。

悪質な事例だと、家の登記をしなかったら他の相続人が勝手に登記して売ってしまった、というものもあります。
事実上、遺産分割協議書の作成は必須になってくるでしょう。

配偶者控除:相続税の特例を受けられないから

さらに、配偶者には以下のような相続税控除の特例が設けられており、かなり高額までは相続税が課税されないこととされています。

配偶者が相続した財産のうち、1億6千万円または配偶者の法定相続分のいずれか高い額までが控除される(相続税法19条の2第1項)

しかし、この特例を利用するには、税務署に相続税を申告する際、遺産分割協議書を提出する必要があるのです。遺産分割協議書を作成していないと、相続税を控除してもらえないのですから、かなり大きな差ですよね。

遺産分割協議書の必要性がおわかりいただけたでしょうか。

そんな協議書の作成方法は、2つあります。

1-3.遺産分割協議書の作成方法は2つ

①自分で作る

遺産分割協議書は、作ろうと思えば自分で作ることが可能です。

以下の記事で、遺産分割協議書の作成例をご紹介しています。

関連記事
遺産分割協議書の書き方と記載例(サンプル)
遺産分割協議書は書き方のポイントを押さえれば、決して難しいものではありません。この記事では、遺産分割協議書の記載例と…[続きを読む]

②弁護士に依頼する

また、弁護士などの専門家に依頼して作成するのも一般的です。

ただし、「遺産分割協議書の作成のみ」という依頼は受け付けていない法律事務所も多いので、事務所の紹介ページやお電話等で、予めよくご確認ください。

2.遺産分割協議書の作成にかかる費用相場

遺産分割協議書は、自力で作成するか、あるいは専門家に依頼するという方法がありましたが、それぞれどのくらいの費用がかかるのでしょうか。

自分で作る場合

自分で作る場合は、基本的に費用はかかりません。
ただし、公正証書にしてより書類の効力を強める場合には、3万円~10万円がかかります(遺産額によって変わります)。

弁護士に依頼する場合

5万円~10万円程度が相場と考えられますが、「最低20万円で、相続財産によって変動する」という事務所もありますから、費用については、かなり幅があるといえます。

「結局費用が曖昧じゃないか!」と思われてしまうかもしれませんが、弁護士に依頼する場合、費用は法律事務所によって様々なのです。

最も的確な費用を算出するには、お住まいの近くで遺産分割協議のサポートに対応している弁護士を探し、遺産分割協議書の作成を依頼したときの費用を見積もってもらうのが一番です。

当サイトでは全国の選りすぐりの弁護士の先生方をご紹介しております。
まずは依頼したときにいくらくらいかかるのか聞いてみましょう。

都道府県から相続問題に強い弁護士を探す

さて、「自分で作ったらタダなのに、専門家に依頼したらそんなにお金がかかるのか!」と思った方も多いのではないでしょうか。
しかし、その費用を必要経費として、それでも遺産分割協議書作成を専門家に依頼したほうがよい理由があります。

3.遺産分割協議書の作成は専門家に依頼しよう

法的な効力のある正式書類にするために

前述の通り、遺産分割協議書は、協議の結果を書類という形で残し、紛争の蒸し返しを防ぐ効果があります。

また、配偶者の相続税控除などの待遇を受けるための条件にもなります。

このような遺産分割協議書の持つ効果を考えると、書類に不備があっては意味がないのです。
後になって「書類に欠陥があるのでこの協議書は無効だ」と他の相続人から主張されるかもしれませんし、税務署に提出しても不備を理由に突き返されてしまうかもしれません。

しかし、弁護士は法律の専門家ですから、ミスなく書類を作成してくれます。
遺産分割協議を確実に終え、その後争いにならない相続とするためにも、遺産分割協議書の作成は弁護士に依頼しましょう。

「遺産分割協議書の作成のみ」の依頼は断っている事務所も多い

ただし、遺産分割協議書の作成のみ、という依頼は断っている事務所も多いです。

遺産分割について弁護士に依頼するとき、「協議書の作成だけ依頼すれば、費用の節約になるのでは?」と考える方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、弁護士の立場からすれば、書面の作成だけ依頼されても、これまでの協議の経緯も分からなければ、相続財産や相続人が本当に確定したのかも分かりません。
相続人のうちの一人の依頼で作成しても、結局後から揉める可能性があります。

弁護士にとっては、最初から最後までミスなく円満に遺産分割を終えるためには、遺産分割協議の段階から相談してくれたほうが、サポートしやすいのです。

遺産分割協議の段階から弁護士に相談するのがベスト

遺産分割協議書の作成のみを弁護士に依頼しようと考えている方には、まずは遺産分割そのものが適切に行われたかどうか、一度立ち止まって確認することをおすすめします。

以下のケースように、遺産分割自体に問題があると、結果的に、非常に厄介になることが予想されます。

  • 後から相続人の存在が新たに判明し、遺産分割協議からやり直さなければならなくなった
  • 後から他の相続財産の存在が判明し、相続税申告をやり直さなければならなくなった
  • 本当は遺産分割についてまだ揉めているのに、半ば強行で協議書を作成してしまい、後々結局紛争を招いた

弁護士は、遺産分割協議から協議書作成に至るまで、一貫してサポートしてくれます。
確実にトラブルの芽を摘んでおくためにも、遺産分割協議書作成だけではなく、初めの段階から弁護士に相談することが最善なのです。

遺産分割を弁護士に相談したときの費用については、以下の記事をお読みください。

関連記事
遺産分割 弁護士 費用
遺産分割を弁護士に依頼した時の料金・費用相場と弁護士の選び方
遺産分割について弁護士に依頼したら、報酬として多額の費用を負担しなければならないのでしょうか。本記事では、遺産分割を…[続きを読む]

それでも、どうしても書類作成だけをお願いしたい、という場合には、一度弁護士に相談してみましょう。

4.まとめ

相続人間のトラブル防止や相続の諸手続きのためにも、基本的には遺産分割協議書を作成する必要があります。
自分で行えば費用はかかりませんが、弁護士などの専門家に依頼する場合の費用は、事務所によって振れ幅があります。

しかし、不備なく書面作成を行うためには、遺産分割に関する知識に長けている専門家に依頼するのが一番です。
遺産分割協議書の作成でお悩みの方は、まずは弁護士にご相談だけでもされてみてはいかがでしょうか。

相続に強い弁護士が問題を解決します

相続に関し、下記のようなお悩みを抱えている方は、相続に強い弁護士にご相談ください。

  1. 遺産の分割方法で揉めている
  2. 遺言の内容や、遺産分割協議の結果に納得がいかない
  3. 不動産をどう分けるか、折り合いがつかない
  4. 遺留分を侵害されている
  5. 相続関連の色々な手続きが上手くいかず、困っている

相続発生前後を問わず、相続に関連する問題に対して、弁護士があなたの味方になります。 まずは気軽に相談されることをオススメいたします。

デフォルトpr下ボタン

この記事が役に立ったらシェアしてください!